成都、麗江旅行6 黒龍潭公園、束河古鎮、萬古楼

昨日、夜遅くまでネットで麗江の観光について情報収集をしていた。その結果、玉龍雪山というところと、長江第一湾というところが面白そうだった。雪山は頂上制覇した人はおらず、一方で4506メートルのところまではロープウェイで登れるらしい。日本人の旅行ブログを見ていると、人生最高峰だと言っていた人がいたので、苦労して上った富士山よりも高いことに自分も興味を惹かれた。張芸謀監督が手掛けている「印象」シリーズの麗江版もこの近くで開催されている。一方、長江第一湾というのは、何度か大きく湾曲する長江が一回目に湾曲する場所。この湾曲から始まる何度かの湾曲によって、東南アジアではなく、重慶の方に流れていき、華南地方を横断して上海まで行きつくのだ。

今日、麗江の近くを観光する前に、旅行社を回って明日どちらかに行く方法を決めることにした。
すると、ホテルを出たところでいきなりおばちゃんに捕まる。何を言っているかよくわからないが、旅行の勧誘をしているのは間違いない。
いつもならあっさり断るのだが、今日は何となくこのおばちゃんと話す気分になって、「自分は雪山に行きたい」と伝えると、まぁもちろんのこと「いいよ、でもこっちの場所もいいよ」というような流れに。現地語で何を言ってるかさっぱりなので、とりあえず自分の希望を「雪山にロープウェーで登って、印象麗江を見たい。」と伝える。
おばちゃんは、自分のお勧めを勧めるのは諦め、それなら500元くらいだよと言ってきた。ロープウェーが150元、印象麗江は今まで杭州、桂林で見てきた感覚だと150元以上はするので、まぁそんなものかと思い、500元に何が含まれているかを確認をする。行き帰りの交通手段、雪山のロープウェイ、印象麗江のチケット代、雪山等の入場料すべて含まれているか、行き帰りの交通手段はワゴンか、乗合かと確認。
すると、おばちゃんはこちらが渡した紙の後ろで計算を始める。それぞれの値段を計算した上で、合計625元だったと言ってきた。
「さっき500元って言ってたじゃない」と反論すると、「500元強だと言ったんだよ(確かにそうは言っていた)、印象麗江を見るならこの値段にはなるよ」と言われた。まぁ600元くらいが相場だともともと思っていたので、「それなら600元ならこの場で決めるよ」と、「この場で決める」、「現金で払う」の2大殺し文句の1つを使う。
すると、やはり600元で決着がつき、携帯番号を交換して明日9時にホテル前で待ち合わせることにした。

この時点で気付いたのだが、このおばちゃん旅行社の売り子ではないようだ。旅行社にまで連れて行かれることはなく、道端で決まったのだから。

さて、あっさり明日の予定が決まってしまったので、次は黒龍潭公園という古城の北にある公園に行ってみた。まぁ色んな地方によくある綺麗で落ち着いた公園だ。それ以上の感想は特段ない。

その後、束河というもう一つの古鎮に行くことにした。麗江で一番大きい古鎮は大研古鎮というところ(ホテルもあるところ)なのだが、その北西方面にもう一つ小規模のものがある。大研古鎮の近くの香格里拉大道沿いから束河行きの乗合ワゴンが出ているのだが、黒龍潭公園からそこまで引き返すのもかなりの距離だったので、歩いて束河まで行くことにした。

しかし、これが結構大変。香格里拉大道のそばの特段景色が変わることもない道を、合計8キロほどひたすら歩いたのではないかと思う。成都2日目以来また足が痛くなった。明日山登るのに・・・。
まぁこの徒歩に意味がなかったかというと、そんなことは全くない。
・古城の北部は閑静な高級住宅街(しかも低層住宅)になっており、今も開発途中で売り出されている。
・香格里拉大道は古城から雪山方面に伸びているのだが、道沿いには登山客向けの貸し衣服屋と酸素売り屋がボツボツと建っている。後は車修理屋くらいで、それ以外の店はほぼない。
・こんなところ歩く人いないのに、道沿いにゴミ箱は20メートル置きくらいに設置されている。いわゆるお役所仕事だろう。
・たまに乗合ワゴンが走っており、おそらく空いていれば座れるのだが、乗合ワゴンはたいてい満席(7人)になってから出発するので道の途中ではあまり空いていない。乗合ワゴンは観光客向けの重要な交通手段。
・極めて古い建物を使って小さな工場(こうば)のようなものを営んでいる家庭もいる。いわゆる観光化がされる前の暮らしというのはこういうものなんだろう。
等、こういうことを感じられるのは若者の一人旅ならではだ。

さて、ようやく束河についたのだが、大研とあまり変わり映えを感じない。ようするにここも観光化されているし、少し奥まったところに忍び込むと昔の暮らしの息遣いも感じられるが、それは大研も同じ。
遅めの昼ご飯を飲食街というところにあった観光客向けレストランで食べた。ナシ族の伝統料理の竹ご飯(粽みたいな感じ)とこの辺の名物料理キノコスープだ。味はまぁまぁだが、値段は高い。
 
そこの店の人が正月用の餃子を作っていたので、写真を撮らせてもらった。中国人は年が明けたらみんな水餃子を食べる。自分も食べたいなぁ。

帰りは束河古鎮の入り口に止まっていた乗合ワゴンに乗って大研古鎮の近くまで帰る。片道2元。中でチョンスー(場所不明)から来たと言うカップルから「一人旅?家族で年越しはしないの?」と聞かれたので、「日本人なんで。君たちはここで年越しするの?」という感じで少し話をした。朝のおばちゃんと違って、若者の話というのは聞き取りやすい。

さて、大研に戻ってきてから、また獅子山に登ることにした。昨日上った地点は実は途中であり、山頂には4、5階建ての寺があって、そこから景色を眺められるということがわかったからだ。この寺の頂上では日本人団体観光客と出会った。おじいさんばかりで、休みを合わせてはるばる旅行に来たのだろう。こんな奥地でも日本人と会うんだなぁ。写真は寺からの風景。なかなか風情がある。