中国人の依頼

日本人と中国人では文化が違う。
特に友人との付き合い方で違いをよく感じる。

中国人は、仲良くなるまでは赤の他人でお構いなしだが、一度友人になると、面倒なことを頼んでも「友達だから」と了承する。
日本人は、赤の他人にも気を遣うし、親しき中にも礼儀ありだ。
日本人は、友人にお土産を買っていく時に「つまらないもの」だと言うが、中国人は「特意(わざわざ)」あなたのために買ったという。日本人は相手に申し訳ないとか面倒だと思わせるのを避けるが、中国人は相手のことを気に留めているというのが重要なのだ。

それを今日如実に感じてしまった。いつもよくしてもらっている友人から電話があり、その更に友人が日本の大学に訪問学者として行きたいので、教授を紹介してほしい、研究費はいくら出るのか教えてほしい、との依頼。

「行きたいなら少しは調べてから頼んでほしい」と思うし、その人は博士課程を出ており専門は国際法でポスドクとして行きたいらしいのだが、「ただ単に学部卒業しただけの自分に専門外の国際法の教授を紹介するのは難しい」、「研究費などについては自分ではわからないので大学の事務所に聞くしかないので、誰がやっても答えは同じなのだが」とも思ったのだが、電話をしているうちに文化の違いを思い出した。

中国人はどんなことでも、とにかくまず引き受ける。友人であれ、友人でなかれ、まずはとにかく任せろと言うのだ。そして、友人なら最大限の努力をする。そうでなければ、友人のメンツを潰してしまうことになるからだ。

何にせよ、「できるかどうかわからないが」という言い訳は不要だ。まずは「あなたのためなら当然引き受ける」という意思表示をして、自分のできる範囲内でやる。おそらく詰まっているかどうかはそれほど大きな問題ではない。相手のためにやる、その気持ちそのものが大事なんだと思う。

というわけで、
・大学の事務局に質問メール
・国際法の教授へのルート検索(自分が直接知ってる人にはいないので、自分の身の回りで国際法のゼミを取ってた人などに頼るしかない。)
をしようと思う。

中国人と付き合う時には、たまに日本人からすると「面倒」に感じることもある。しかし、中国における「友人」という関係は、頼む方も頼まれる方も遠慮をしないで相手に尽くすというものなのだろう。