3日目 〜食堂〜

今日はとにかくインターネットにたどりつこうと、まずは学生証を発行している部屋を教えてもらった。いつものフロントの若い女性ではなく、暇そうにしているおじさんの方に聞いてみた。するとやはり暇だからか親切に聞いてくれて、留学生事務所の場所がわかった。留学生の宿舎が入っているのが、1号館、2号館で、事務所は3号館の方に入っているらしい。教えられた部屋に行って「我是新来的留学生。我没有学生证。我要学生证。(新しく来た留学生です。学生証がありません。学生証が欲しい。)」と言うと、それは上だと言われたので上の部屋に行って同じことを言ってみる。そうすると「护照。Passport。」と言われたので、パスポートとともに、「这是从・・・」と言いながら、学校から届いた入学証明書も出してみた。ここ3日で何度もパスポートを見せろと言われたので、さすがにすぐ聞き取れるようになった。(ちなみにパスポートのことは、「护照」と言うが、南方訛りが入っているので、標準語の「フージャオ」ではなく、「フーザオ」と発音する。)
すると、手続は7月1日に来てくれと言われたので、「那我7月1号来这里。・・・我可以从7月1号上网吗?(それでは7月1日にここに来る。・・・7月1日からインターネットが可能なのか)」と再度聞いてみると(表現がおかしいのは勘弁してください。)、少し考え込んだあと、インターネット開通の書類のようなものを書いてくれた。これを持って1階に行けと。粘って言ってみるもんだ。
1階と言えばフロントのことだろう。紙を出してみると、パスポートを出せと言われた後、いろいろ言われ、2階に行けと。ここで聞き返さないのが悪いくせだが、とにかく2階に行ってみた。すると、房务室と言うのがあったが、部屋がしまっていた。ルームサービス室?確かにここがインターネットと関係ありそうだ。しかし部屋がしまっているし、もう一度フロントに聞いてみようと、再度フロントへ。そしたら、何か言ったあと、「复印」と言われたので、あぁ、パスポートのコピーをとってこいということか、とようやく理解。「复印机在哪儿(コピー機はどこだ?)」と聞くと「在二楼小卖部(2階の購買部)」だと言われ、納得。ポイントを繰り返し言ってくれれば何とか理解できるのだが・・・。2階に行ってみると、店員は腕を枕にして気持ちよさそうに寝ている。これは起こしていいんだろうな〜と近づくとがばっと起きた。中国は居眠りの仕方も大胆。3毛(約0.5円)で無事コピーも終わり、再びフロントへ。滞在期間を聞かれ、1か月だと言うと60元払えとのこと。60元?と聞き返すと、隣で荷物を送ろうとしていたどこかの国の留学生に笑われた。こっちはまだ来たばかりなんだ。勘弁してください。そのうち見返してやると思いながら、気にせず金を払う。そしたら、明日の12時に来いとのこと。ここまで20分ほど。やった、結構何とかなるじゃないか、と自分をほめながら、いったん部屋に戻る。
部屋に戻って、気にかかる点が一つあった。それは、LANケーブルの差込口。初日に差してみたが、どうもうまく差さってなさそうに感じていた。もう一度いじっていると、なんと差しているはずのLANケーブルがどんどん奥へと入っていく。つまり、部屋にある差込口にLANケーブルの受け口がうまくくっついていない状態だったのだ。差込口のあるカバーもグラグラして今にも取れそうだ。そこで、カバーをずらしてとにかくLANケーブルを取り出し、中を見てみると果たして、完全に差込口の意味をなしていない状態だった。まぁLANケーブルの受け口を引っ張りだすことはできそうだったので、とりあえず明日試してみてダメならこちらを直してもらおう。
今日は遠出はせずに近場の探索をすることに決めていたので、とりあえず部屋でゆっくりしていると、外からノックの声が。ニーハオと言って開けると、シャワー室が漏水してないかとのこと。下の階に水が漏れているのかどうかよくわからんが、勝手に調べて帰って行こうとしたので、その人にLANケーブルが壊れていると言っておいた。ちなみに、寮では毎日布団と枕のシーツと石鹸、トイレットペーパー一式は掃除してくれる。この点はホテルとサービスが同じでありがたい。
その後、フロントから電話があり、下に来いとのこと。下に行ってみると、インターネットは7月1日からじゃないと使えないとのこと。せっかく留学生事務所の人に出してもらった意味が全くなくなるが、だれがどういう権限でインターネットを使えるようになるのかよくわからないので、その時点でインターネットの開設日は7月1日まで待つことにした。まぁ、携帯で連絡はつくんだし。
その後、大学を出て、今日は昨日と逆方向に歩いてみた。少し歩いたところで、中式快餐(中国式ファーストフード)の看板が。最悪食事はここでも食べられそうだ。もう少し歩いてみたが、特に大きな店もなさそうなので引き返して、少々こじゃれたパン屋に入ってみた。一つ5、6元のパンを2つ買って店を出ると、隣にはスパゲッティーやピザを売っていると書いている店が。ここもいつか来てみよう。購買部でも飲み物やえびせんなどを買ってから、部屋に戻ってみると、LANケーブルの差込口がきれいになっている。しかし、中を見るとそのまんま。誰がカバーを直せと言った、考えればわかるだろうと思ったが、言われた以上のことはやらない国民性がそうさせるのだろう。
今日もこれまでのやりとりで少々疲れがたまっていったが、携帯(Gmail経由)でメールをしていると、留学を決めるにあたってお世話になった清華大学の教授が、今晩杭州に来るとのこと。この教授は今日本にいて、日本の被災地にも行ったり、本当によく活動というか移動しているが、あまりの偶然に驚いた。不思議と誰か知り合いがいるとなると、見栄だろうか、気落ちしてる場合じゃないと思えるようになる。そこで、とりあえず寮の下にあった留学生食堂に行ってみた。昨日の夜見たときは、あまりの人の多さと団体客ばかりだったこと、体が極度に疲れていたので、入らず仕舞いだったが、今の時間はすいている。ご飯を食べたいのだが、と伝えると「4時・・・からだ」と言われた。まぁ確かに机では従業員らしき人がいたるところで寝ている。このまま帰ろうかと思ったが、料理のメニューが載っていたので、写真を撮っていいかと聞くと、問題ないとの返事。中華料理のメニューはとても多いので、これはなかなかいい判断だったんじゃないかと自分でも思った。部屋に戻って、辞書やガイドブックを見ながら、知っている料理や想像がつく料理をとにかく書き出してみた。
今日は外では雷がなっていた。この建物、雷除けはあるのだろうか。5時くらいになって、自分の電化製品がコンセントでつながっていないか確認したあと、下に降りて食堂へ。まだそれほど人も多くない。一人で座っている人間もいた。すでに注文カウンターは大勢の人がいたが、並んで1分もしないうちに注文ができた。留学生食堂ともなると、あまり割り込みもないのかな。麻婆豆腐、宮保鶏丁、回鍋肉、米飯という日本でもおなじみの料理を今日は頼んでみた。これで、17元(250円弱)。しかも出てきた料理は一皿20cmくらいのものに入っており、十分な量。3皿も一人で食べきれるわけもなく、6割くらいしか食べきれなかった。まぁ中華料理は残してなんぼだと言われているし、少し前に席を立った客も結構残していたので、さっさと退散した。明日からは2皿にしよう。それにしても安い。子供連れで来ている客や、ビールや持ち込みのジュースを飲んでる客も多かった。

今日は遠出をしてない上に、パンも食べたし、夕食も食べすぎたので、太った気がする。しかし、出国前日に飲んだのどごし生以来、まだ酒は一滴も飲んでない。授業が始まり、友人ができたら気軽に酒も飲みたいところだ。明日は先生と会う約束をしたし、洗濯(洗剤、アイロン)、郵便局、バスの乗り方あたりを探してみよう。そのうち、旅行社やレンタサイクルの乗り方も調べたい。そういえば風呂の電気がつかない。壊れているのは水漏れじゃなくて電気のことじゃなかったのか。。。