〜浙江大学終了、西安へ。中国のタクシーシステム〜

さて、今日で大学が終了。一応試験があったが、昨日の疲れもあり、たいして準備もできず望むことになった。来てみると授業には6人しか出席していない。テストの時には10人になったが、最初25人程度いたはず。クラスの変更をした人が少なくとも2、3人。昨日帰った人が1人いるにしても、少なくなりすぎだろう。中国留学解説書にもだんだん減ってくると書いていたが、まさかこんなに減るとは思わなかった。
試験の結果は携帯で知らせてもらったが、なんと92点でクラスで1番だったとのこと。いつものメンバーの中では最も会話ができないのに、やはり筆記試験は日本人が得意なようだ。そんなこと言ってても始まらないので、とにかく復習しないと。
来年北京で会おうと約束した韓国人は国民大学という有名大学出身らしいので、ソウル大学に留学している職場の同僚も紹介するよと言って別れた。

その後空港にタクシーで行ったのだが、今回こちらに来て初めての相乗りタクシーだった。既に二人乗っていたところ、道端に大荷物の客(自分)がいるので、待ってましたとばかり止まり、空港に行くなら乗せるとのこと。その後も同じ方向なら乗せるよと道端の人に声をかけまくっていた。そんな調子なので、あまりに寄り道されるとこちらも飛行機に乗れなくなるので困るので、予定出発時間を1時間早く言っておいた。
結局それ以上の客は見つからず、一人を繁華街で下ろし、残りの一人は思っていたところと違う場所で下ろされたらしく、運転手と喧嘩して相当怒って降りて行ったが、既にいい時間になりつつあったので、黙って見守っていた。
すると、空港まであと直線15分というところで突然止まり、ほかの車を探すので、そちらに乗り換えてくれとのこと。そういうことがあるということは聞いていたけど、空港に行けば帰りの客もいそうなものなのに、なぜ空港に行きたくないのかよくわからなかった。まぁ、さっきの客とのやり取りを見る限り、この運転手は相当自己中で怒りっぽいので、無理に行かせて事故でもされたらかなわないから、とりあえず少しだけ待ってみることにしたところ、2台目に来たタクシーと交渉が成立し、結局そちらに乗り換えて空港まで行くことになった。これでしめて100元。時間はかかったが、前に一人で乗っていった時よりは多少安い。まぁこれも一つの経験。

西安への飛行機は遅延もなく無事着いたが、その後空港を出ると、西安にはきちんとしたタクシー乗り場がないのか、すぐに客引きが寄ってきた。外国人だと言うと、「だげすう」という。一瞬意味がわからなかったが、「出租車」という中国語も同時に言われて初めて「taxi」だと分かった。外国人の客引きもしたいならせめて聞こえる単語喋ってくれ。
とりあえず断ったが、しつこいのでいくらか聞いてみると「200〜300元だ」と言うので、「それはありえない。せめて150だ。」と言ったところ、既に荷物のカートを押してどこかに行き始めたので、150で行けるならまぁいいかと思って着いていくことにした。ちなみに西安の空港も咸陽市という隣の都市に作られていて、杭州並みに遠い。
すると客引きの彼は、待っていた運転手役らしき人に引き渡してから、またどこかに行ったので、運転手に「150元で行けるんだろうな」と確認したところ、「300だ」と言い出すではないか。「それはない、自分は150と言った」と言うと、客引きの彼を呼び戻し二人して「150はない、300だ」と言い出すので、「それならタクシーを待つからいいよ。さよなら。」と言うと、「それでは200ではどうだ」と言う。ここで折れてしまったのが悪かったのだが、「200は高い、170ならいい」とこちらが言ったところ、「180だ」と言われたが、「もういい。タクシーにするよ。」と言ったところ、170に落ち着くことになった。一連のやり取りの中で思わず行ってしまったが、170元なんてどう考えても高すぎる。
その運転手の白タクに乗って駐車場を出ようとしていたところ、客引きの彼が後2人客を連れてきた。後で会話を聞いてわかったことだが、彼らは120元で交渉したらしい。彼らは中国人だし、降りた場所も少し早かったが、120と170は違いすぎる。150で突っ張ってても大丈夫だっただろうなと後悔した。初めての土地に来たときは、空港までの距離の相場観をつかんでおかないといけないと勉強になった。
さらに、その後、この白タク運転手は近くのガソリンスタンドに止まっていたタクシーと交渉して、3人の客をタクシーに譲る代わりに帰って行った。白タク運転手にとってみれば10分走っただけで、いくらかの取り分をもらえ、タクシーの運転手にとってみれば、客引きの苦労もなく290元−白タク運転手の取り分の客が転がり込んでくることになる。極めて効率的な金儲けだが、客にとってみればたまったもんじゃない。

以上のように、中国のタクシーは、「客は3人まで乗らないと空車扱い」「遠くまで行く客の場合、都合のいいところで別の車に乗せ換える。」というシステムで動いていることが多々ある。そしてもちろん、白タクもいる。客へのサービスなんて全く考えておらず、中国らしいと言えば中国らしいが、こういうのをなくすにはどうしたらよいのだろうか。取締るだけでなくなれば苦労はない。何らかのメリットがないと、いくらでも違法行為とするのだから。日本のタクシーの運転手がいかに真面目か、思い知った。見つかったら罰金程度以上のデメリットはないのだろうか。。。