西安観光 〜兵馬俑〜

西安の観光と言えば兵馬俑。秦の始皇帝の地下宮殿に残っていたものを1970年頃に偶然農民が発見したというものだが、この兵馬俑や秦の始皇帝陵は市内からは少し離れたところにある。
一人でタクシーで行くかツアーに申し込むか迷っていたのだが、JTBのオプショナルツアーは700元もするし、中国人向けのツアーに参加するのは気乗りしなかったので、一人で行く方向に傾いていた。しかし、ホテルにチェックインした際に渡されたパンフレットに、350元で英語ガイド、車、入場料、昼食代が含まれたツアーがあったので、このツアーに参加することにした。当日、結局ツアーへの参加者は自分+韓国人2人の3人のみ。車も広々と使えて、ガイドの英語もまぁまぁ上手だったので、十分なレベル。

兵馬俑に行く前に半坡博物館というところに行った。ここは母系氏族社会だった仰韶文化の遺跡。埋葬された人骨や家の跡、文字らしきもの、魚の絵が描かれた土器などがあった。黄河が重要な生活資源だったことがわかる。

その後、始皇帝陵と兵馬俑の見学。兵馬俑はまだ発掘が続いているが、今公開されているものでも予想以上に数が多く、特に綺麗なものはケースの中に入れられて保存されていた。ほとんどが原料の原色になっているが、一部彩色が残っているものもあるらしい。これらの造形物が2000年にもわたって残っていたかと思うと、始皇帝の墓の隠し方がいかに徹底していたのかがわかる(墓を作った人全てを殺害)。

  

西安は、人間が作った観光資源が多い。城壁にしても、大雁塔にしても、兵馬俑にしても、それよりも古い遺跡にしてもそうだ。一方で、杭州は西湖という自然景観を人々が愛し、守り続けてきたことで世界遺産となっている。その結果、西安の観光は、ある一か所に赴いて文物・建築物とその背景の歴史について思いを馳せることになる。一方、杭州の観光は、自然の中でゆっくりと時間を過ごすことで安らぎを覚えることになる。同じ世界遺産でも文化遺産と自然遺産では、それぞれ特徴があると感じた。

夜は、ツアーで一緒になった韓国人2人と晩御飯を食べに行ってから、マッサージへ。5都市くらいにあるチェーン店で70分98元。まぁそんなもんか。韓国人たちは中国語が話せなかったんで、英語で会話したが、中国語と英語が混ざって大変だった。「我 think so.」とか「你 want to do what?(←中国語語順)」だとか、特に1人称、2人称、そして語順がこんがらがる。彼らの英語力も自分程度だったので恥はかかずに済んだが、それにしても英語より中国語の方が出て来やすいのには驚いた。それにしても、この韓国人たちも日本の漫画やドラマ(ドラえもんやのだめカンタービレを見てると言っていた)で結構日本の単語を使ってきた。自分も杭州の韓国人から教えてもらった言葉を使ったりしたが、韓国語は学ぶ人が少ないので、こちらが韓国語を使うと喜ばれる。