洛陽、少林寺

洛陽に着いたのは朝6時頃。目が覚めきらないうちに黄河を見て、列車を降りてみると、かなり小さな街に感じた。駅前のビルの高さも大したことないし、いわゆる地方都市はこんなもんなのだろうか。

あるホテルの食堂に行ってお粗末な朝食を済ませ、龍門へ。ここは北魏時代に作られ始めた石窟寺院であり、世界遺産に登録されている。極めて多くの仏像が彫りこまれており、すごいのはすごいのだが、仏教にはあまり興味がないので少し見ると満足してしまった。しかし、仏教関連の歴史的遺産は北魏時代のものが多い。

その後少林寺へ。少林寺は拳法で有名だが、禅の発祥地とされる寺。修行している子供たちの武術の演技も見ることができたが、エンターテインメントとしては大したレベルではない。まぁ実際は武術を学び心身を鍛えることが目的なのだら、エンターテインメントを求めても仕方がないが。塔林という高僧の墓などもあったが、結局仏教関係なので、それほど勉強することもなかった。
 

その後鄭州という河南省の省都のホテルに行ったのだが、チェックインしたのは夜10時過ぎ。3人部屋で、神戸外大の3年生と、東大の1年生とビールを4瓶空けてから寝た。
外大の子はシアトルに2年弱住んでいた帰国子女で、大学では中国語専攻。クラスは同じだがレベルも自分より高い。これから就活だが、所得水準が上がってきている中国中間層の需要に応えるような仕事をしたいと言っていた。水処理などにも関心があるらしいので、そこは自分の職場も押しておいた。東大の1年生はシンガポールに7年いたので小島よしおも知らないという完全な帰国子女。大学では、世界で利用価値の高い言語としてスペイン語と中国語を学んでおり、中国は近いから語学留学に行きやすいという理由で、第2外国語でスペイン語、第3外国語で中国語を選択し、大学入りたてなのに留学に来ている。ついこないだまで高校生だった子がこんなに意識が高いのかと、驚きを通り越して感心した。留学手続も業者を通さず自分でやったらしい。早く社会に出て活躍してほしいものだ。