北京−東京フォーラム

今日はこんな会議に出てきた。
留学に当たってお世話になった、日中交流基金というところの職員から誘われたので、二つ返事で参加。
http://www.genron-npo.net/tbf11/index.php

全体会議というのと、テーマごとの分科会というのがあり、自分は地方対話と経済対話というのに参加。武田薬品の会長はうちの職場の会議にも委員として出ていたが、その頃と同じ問題意識に立ったスピーチをしていた。

備忘録(ほぼ日本側発言)
・日本に続き中国も少子高齢化を迎えるため、少子化対策、海外人材の活用に加え、高齢者の活用に取り組まないといけない。
・食糧、水、エネルギー、高齢化問題に対応できるようなイノベーションを促進しないといけない。
・中国には中小企業が少ない。日本には中小企業が多く、経済安定のカギになっている。(中国側発言)
・中小企業を育てるには大企業が努力しないといけない。(裾野産業は本体の山がないと生じない。)
・中国は生産拠点から消費市場にシフトしている。内需拡大に伴い、進出している日本企業も製造業から小売、物流企業に変わっている。
・中国の経済に占める民間投資額はまだ少ない。第3次産業もまだ少ない。都市化に伴う住宅需要、耐久消費財、各種サービス材を増やし、交通・運輸産業、さらなる産業化などを通してインフラ整備を進めるべき。
・グローバル化、イノベーション、多様化に対応すべく、人材交流が必要。中国のトップ大学の学生にリクルートをかけている企業は多い。
・欧州などにおけるソブリンリスクが高まっている。世界のサプライチェーンを再構築しないといけない。
・スマートグリッドなどの取組をする天津エコシティには日本企業も多く参加している。日中経済協力関係の新たな展望となりうる。
・中国の市長は防災の専門家というより経済の専門家。日本の市長は防災の専門家が多いと感じる。(中国側発言)
・東日本大震災は一つの学問になりうる。
・地震に対する政府の対応は悪い。中央政府がお金の面倒を見て、地元自治体の自由にやらせてもらうのが一番いい。

最後の発言には自分と意見の相違があるが、大体よく言われていることをやりとりしていた感じを受ける。新しく気づいた事実は、中国側に中小企業が少ないという点だが、その他も自分の研究テーマに大いにかかわってくる内容が多いし、掘り下げていく必要がありそうだ。