ジェイコブズの都市公園論

ジェイコブズの著作からいくつか引用しておく。
「正統派都市計画では、近隣のオープンスペースは驚くほどに無批判な形で崇拝されている」
「あらゆる都市公園は独自のものであり、一般化を拒む」
「公園はどんな役割であれ自動的には果たさない」
「人気のない公園が困るのは、それが示す無駄や機械喪失のためだけにとどまらず、それがしばしばマイナスの影響をもたらすからだ。」
「成功例のリッテンハウス広場は、多様な縁(×緑)と、後背地として多様な近隣を持っている」
「建物の混合利用は、公園にとって違った時間に出入りする利用者の混成を直接生み出している」
「(失敗例の公園の)主要な利用者のストックは、すべてほとんど毎日同じ時間割にしたがって活動する」
「この公園(オフィス街に立地する公園)の人を減らしたのは、別にオフィス労働でなくてもよかった。〜都市公園や遊技場は絶え間なく母親だけが一日中いるわけにはいかない(住宅地に立地する公園)」
「どんな形であれ、周辺が機能的に単調な一般的な近隣公園は、どうしても一日のかなりの時間は無人となってしまう」
「とはいえ、広範な機能のミックスが必要だという法則には重要な例外がある。完全に暇な集団、家庭と言う責任すらない人々である。」
「ダウンタウンであれば、ダウンタウンで働く人以外に、買い物客、訪問客、散策者がいなくてはならない。」
「ダウンタウンでなければ、生活のめぐる場所でなくてはならない。―仕事、文化、居住、商業活動など、年が提供するものすべてをできるだけ多く提供する場所でなければならない。」
「人々のいるところに公園をつくっても、もしその過程で人々がそこにいる理由が一掃されてしまい、公園がその代替物としてつくられるのであれば、全く無意味である。」
「成功した公園は、周辺都市の複雑な機能に対する障壁や分断として機能することは決してない。むしろ、快適な共同設備を提供することで、多様な周辺機能を結び合わせるように機能する。」
「近隣公園が成功するかしないかは、どうもその地区の人々の所得や職業とはほとんどまったく関係ない」
「十分に使われている公園は、通常は4つの設計要素を含んでいる。(目の高さでの)複雑性、中心化、太陽、囲い込みである」
「公園のまわりの建物の存在は、設計において重要です。それは公園を囲い込みます。それは空間にはっきりした形を与え、都市の場面において重要なイベントのように見えます。」
「最悪の問題を抱えた公園を救って正当化するためには、「衝動買い(一般利用)」に頼るのではなく、「目的材(野球、コンサート、プールなど)に頼ることになる」」

日本では、どの公園が成功していると言えるのだろうか。代々木公園?日比谷公園?新宿中央公園?
中国では、単位社会で暮らしていただけあって、小さな公園に年寄りが集まる光景は至る所で目にする。しかし、今作っている高級マンション街ではどうだろうか?自分の住んでいるマンション内の公園では、夕方や休日などそれなりに子供を見かける。
明日、北京の南東(CBD地区)に行く予定なので、ついでにそこにある日壇公演や川沿いの様子も見学してこようと思う。