東大北京事務所

今日は、東大北京事務所の所長とビールを飲んできた。
元々同期とご飯を食べる約束をしていたのだが、彼も東大出身ということで一緒に行くことに。
所長は会社で中国担当をしていた時期を含めると既に19年中国にいるらしい。

まぁ、わかっていたことだが、日本人留学生の少なさと中国人留学生の多さは世界的な常識になっている。アメリカの一流大学も清華大学へスカラーシップの募集に躍起になっているようだ。

そのため、大学院課程では、一部政治家になる人たちを除いて、優秀な層が中国に残らない。みんなアメリカに行く。
東大大学院にも、中国人学生は30%以上いるらしいが、彼らが真面目なので東大の教授は満足してしまうが、本当に優秀で世界で活躍できる人材ではないことを認識しないといけないと言っていた。

一方で、中国人にとって日本語が出来る強みは日系企業で働けること。ドイツ語やフランス語が出来てもドイツ系、フランス系企業で働けるかというと、結局英語を使うのであまり意味がないらしい。

中国はアフリカに食い込んで行っているが、中国人はアフリカに対して差別意識を持っていること、それに比べて(中国韓国を除いて)他の国に差別意識を持たない日本がアフリカに食い込める余地もあること。

胡錦濤が定期的に行ってきた政策勉強会では、各分野のトップ知識層が呼ばれて講義を行っていたそうだが、日本の専門家は50回中2回しかいなかったこと。

日本語を勉強する中国人には、やむを得ずやっている者と、アニメなどの影響で好んでやっている人の2種類いるが、後者が増えてきていること。彼らに対して所長がいつも言うことは、日本語だけでなく専門分野を身に付けること、日本語だけでなく英語もやること、らしい。

所長の思いは、日本への理解を深めてもらうことが目的ではない、日本への興味を持っている中国人に世界で活躍してもらうことなのだと思った。
そのためには、中国のトップレベルの学生に日本に来てもらわないといけない。
そのためには、東大出身の自分たちが中国で評価されなければいけない。

ビールを合計3リットルほど飲んで、お腹は緩くなったが、身は引きしめられました。