清華MBA補導老師

補導というのは、補修みたいな意味。

この夏は中国語強化月間ということで、いつもと違う勉強の仕方を取り入れようと思っている。
一つは補導老師、一つは互相学習という方法で、前者はお金がいるけど授業を受けるだけ、後者はお金はいらないが、お互いに教えあうというような形だ。

塾を含めて中国語を学ぶ相手や友人が、同じ教育レベルでないため、そこで若干問題を感じることがあった。そういう話を日本人の友人としていたら、(彼は2年前から中国に語学研修で来ているのだが)、彼が習っている補導老師を紹介してくれるとのこと。その人と今日会ってきた。

その中国人は5年間の勤務経験の後、清華のMBAに入っている人間。今は1年休学して日本人に中国語を教えて金を稼ぎながら勉強しているらしい。ちなみに1時間100元(1300円)

彼と話していたのだが、塾でやっている方法よりはかなりハイレベルそうな方法を提案してくれた。一つは日本の映画などを一緒に見ながらその場で場面の内容について自分が彼に教えるというもの。聞き取りはできても言葉が出てこない自分にはぴったりかもしれない。もう一つは新聞を読んで、あるトピックに関する日本人の意見を聞かせてほしいというもの。それに対して中国人としての考え方を教えるという。これも、清華に通うレベルの人とできるなら面白い。

間もなく1年。とにかく語学をまともなレベルに伸ばしていきたいと思う。


夜はこちらに来ている同僚の若手と飲んだ後、2次会で日経、日銀、ホンダの人と会った。
日経の人が面白い体験を聞かせてくれた。

「中国人と登山をした時、道に迷った。その時中国人がとった方法は、個人が自分の正しいと思う道にてんでバラバラ進んでいくという方法だ」

というものだ。

日本人なら、経験、人格などからリーダーを決めて、その人のもと相談をしてから下山方法を決定し、行動を共にするだろう。しかし、中国人は登山経験がゼロでも、自らの正しいと思う道を進むようだ。

日経の人の分析は、日本人の方法は確かに確実な方法だろう。だが、全員遭難する可能性もある。中国人の方法は誰かは必ず犠牲になる。しかし複雑な状況の中では中国人の方法が一概に駄目とは言えないのではないか。というもの。

日銀の人がそれに対して、中国の銀行のリスクマネジメント意識の低さを例に、下山できなかった者に巻き込まれる日韓の企業からするとたまらないと言っていたが、なかなか興味深い話だった。

結果、バラバラに進んだはずの全員が無事下山出来たらしく、それはそれで不思議だったと言っていた。

自分の意見を主張するというのは、至る所でよくみかける。日本と中国では意思決定の仕組みが違うのだろう。