都市デザインの授業内容

都市計画設計の課題は、いよいよ製図の段階に入ってきた。簡単に言うとシムシティの世界なのだが、今までの設計授業の流れをまとめておくとこんな感じである。

0.専門課題検討
前半8週間で行った。交通、農業、観光など各分野ごとにその地域の問題を分析する。理論的検討、他の都市の事例研究を踏まえて、その地域の研究を行う。自分たちのグループは軌道交通だったので駅周辺の人口、産業、土地利用、バスなどとの連動を検討の上、中心駅の設定と今後の路線延長の可能性について報告した。

1.都市機能分析
その地域の特性、立地、産業、交通、上位計画etcからその地域が今後担うべき都市機能を分析。

2.人口規模予測
機能分析と前後して、その地区の今後何十年後かの人口規模を予測する。(コーホート分析をやるべきなのだが、今回は時間の都合上、他の良く似た都市の人口推移から予測する極めて簡潔な方法を取った。具体的には上海のニュータウンや千葉市の高度成長時代の人口推移。毎年0.5%程度)

3.建設用地規模予測
人口規模が予測できれば、都市機能を効果的に発揮できるよう、人口規模に基づいて建設用地規模を予測する。(都市規模に応じて、人口と必要な建設用地の標準は政府から示されている)

4.建設用地選定
地形、災害リスク、農業、環境などの要素から建設用地を選定する。(今回は既に区政府によって決められている用地の中から選んだ。)

5.具体的な立地計画
その地区が有するべき都市機能、それを支える交通、その他の自然社会条件(例えば川の有効活用、遺跡の存在など)を元に、具体的に居住地域、商業地域、工業地域、交通用地、公共用地などを決めていく。


流れはこんな感じだ。法学部出身の自分としては、全く見当もつかないまま、グループのみんなやリーダーの言われるままに作業をこなし、成果物にはほとんど貢献できていないような感じだった。

今、具体的な立地計画を作っているところだが、ここでもAutocad、Photoshopなどの製図ソフトが使えないので、使い物にならない状態である。中国に来る前にお世話になった中国人教授から、製図をできるようになっておいた方がいいと言われて、コンパスなどの古典的道具を買いに行ったが今思うとそれはとんだ見当違い。もちろんフリーソフトのJwcadなどを少し操作してみたりもしたし、数十万円もするAutocadを個人で買えるわけはないので、どうしようもないと言えばどうしようもなかったのだが。

設計の授業は来学期もある。もちろん自分は都市計画家になるわけではないので、設計技術を身に付ける必要はないのだが、最低限この冬休み中に、今回やった課題を後追いでくらいはできるよう、Autocad、Photoshopの扱いには慣れることができるようになっておきたい。