学術交流会

今日は北京日本人学術交流会という研究会に出てきた。

朝9時50分に起きて、10時からの塾。昼ごはんは明後日のプレゼンの関係で、依頼者との打ち合わせ。3時から6時まで交流会。その後自習という感じだ。課題が多い時に色々詰め込んでいるのが悪いのだが。

研究会の中身は、ライシャワーに見る日米外交について。というテーマについて、北京大学の副教授が紹介してくれた。ライシャワーは、1961年から66年まで駐日アメリカ大使館の大使を務めた人で、日本の共産化を防ぐために色々手を施した人。小さいころに日本で育った経験もあり、奥さんも日本人で、親日家として有名。らしい。

1960年代というのは、安保闘争から高度経済成長に向かっていく間の時期で、その頃の日米関係のホットイシューとしては、安保、沖縄、韓国、ベトナムなどがあったらしい。
ライシャワーは日本の共産主義化に反対していたが(アメリカ大使としては当たり前だが)、その手段には、日本の社会主義陣営とは積極的に対話を行うことでやや左寄りの人との理解を深めていく手法だったらしい。

正直、自分の生まれたころには高度成長が終わっており、おそらくその後の日本の関心も経済の浮き沈みがずっとホットイシューになっている。左派や右派については、頭では理解しているが体験的な理解はできないのだが、イデオロギーの対立をしている時に、どのように大使としての職責を果たすかという点について歴史資料を元に深く分析しており面白く感じた。

他には、出席者との質疑において、
アメリカは政策の間違いを自ら認めることができる。日本の政府は認めることができなくて嘆かわしい。
アメリカの政治には大きな理念があって、そのため、個々の政策の間違いは自省できるのではないか。
中国の共産党も全人代の結果を見てみると間違いであったと言っているものが半分ほどある。
というようなやり取りがあった。

普段国内問題ばかり考えているので、こういう全く経路の違う問題はすべて新しい知識として吸収できる。
今後も時間を見つけて参加していきたい。