留学で勉強しないといけないこと

日本サッカーが北朝鮮で負けてしまい、完全にアウェイだったと言っているらしいが、そういう意味では今の自分も完全にアウェイだ。まぁ命の危険がないのと、むき出しの敵意がない分マシかもしれないが、何をすればいいかわからず、チームメイトとか、同じ境遇の仲間がいない点はむしろキツいような気がする。(英語授業や英語圏の留学では、同じ境遇の仲間もいるのかもしれないが、中国人クラスと言うのは、ほんとにアウェイだ。)

今日も小さなことだが、教務事務室に授業の一部の履修をやめる手続に行ったが、まぁいろいろやり取りした後、以前提出した「学習計画」に様式があると言われた。そんなのネットにも学生のしおりみたいなのにもどこにも書いていないし、以前、中国人の同級生に提出を頼んでいたのだが、受け取られていないということなのだろうか。今更そんなこと言われても。。。
まぁ大きな問題ではないことなので、別にいいのだが、こうやって手続が抜け落ちてないか、全て自己責任で気にしておかないといけないのは、正直かなりしんどい。

留学で何が大事かと言うと、語学力よりも、努力よりも、何よりも、精神力だ。どんなにしんどくても明るくやらないといけない。愚痴なんて言ってる暇があれば、明るく友人に話しかける方がよほど事態は好転するのだ。これが、結構しんどい。

さて、タイトルで書いた留学で勉強しないといけないことだが、自分の場合は大きくおよそ5つある。
1.都市計画の理論
2.日本の都市政策
3.中国の都市政策
4.研究の方法論(GIS、CADなどのソフトウェアの扱いを含む)
5.中国語
以上の5つだ。しかし、必要になる場面は順番にやってくるわけではない。全部やっていくには時間が足りなくてしょうがないのだが、重点の入れ方で迷うことが多々ある。

例えば、研究課題ばかりやっていると、中国語の聞き取り、話す能力は上がらない。
また、日本の友人と話していると、中国の都市政策について聞かれたりするのだが、元々の専門ではないので、まだ都市計画の理論を勉強するだけでいっぱいいっぱいである。
更には、日本の制度だって、精通しているわけではないが、日本への留学経験のある指導教授のゼミでは、日本ではこうだよね?と、よく質問される。用途地域が何個あるかとか、地上権って何のための制度かとか、日本では都市計画系の裁判はアメリカより少ないよねとか、中国語で議論している中、いきなり飛んでくるもんだから、即座に答えられるものは少ない。それが悔しい。

と、いうようなことをやっているから、中国の制度についての勉強なんてほとんど進んでない。
今まで分かったことなんて、
1.中国ではエキスティクス(人間居住科学)が盛んだ。
2.不動産開発には等級があり、それぞれ事業主体が異なる。
3.中国の低収入者向け住宅は、最近作られ始めた。
4.北京の歴史文化保存政策はニュータウン建設と結びつけてやっていかざるを得ない。
5.文革の頃に、中国の都市計画は無茶苦茶になった。
等くらいなものだ。

というわけで、実は今日はうちの会社からこちらに赴任して来た人の歓迎会なのだが、こういう会はかなりの息抜きになる。
仕事をしている人からは留学の大変さをなかなか理解してもらえないのだが、まぁ自分も管理的な部署にいた時期が長いので、仕事には(留学とは違う)やり切れない辛さがあるのは分かっている。だから、そういう点だけから比較すると、自分のやりたい勉強をやりたい方向にできるという意味で、今の留学生活というのはありがたいことには間違いない。(決して、遊べるという意味ではない。)