今日の状況
四川地震の際に現地で必死に努力したイトーヨーカドーなど、多くのまじめな日本企業を直接攻撃する方法には怒りを覚えます。そういう主張をしている中国人もいます。http://www.weibo.com/1779847190/yC0IRFGZp
しかし、個人主義(人のことは人のこと)、政治主導(人治主義)の国では政府が本気で抑えないとどうしようもない。政権交代の時期でかじ取りが難しいのだろうが、良心的中国人の意見をくみ取らないようでは、より不安定化するのではないのかな。素人意見ですが。
自分も、中国で頑張っている日本人をとにかく応援したいので、目立たないようにではありますが極力日本食を食べています。
引き続き状況報告
昨日は日本式の美容院に行って髪を切ってから三環沿いにあるラーメン屋「吉村家」でラーメンを食べてきました。
美容院がある場所は新城国際という外国人がたくさん住んでいるところ。色んな国の子供が一緒になって遊んでいて、いたって平和なムードです。ただ、美容師さんの話によると、もっと南(大興区)の中国人居住エリアにある系列店では「日式」の看板が壊されたとか、お客さんの中には家の近くの八百屋で野菜を買おうとして日本人だと分かると断られたとか言っていました。
ラーメンは横浜吉村家で10年ほど働いていた人が開いた店だそうで、スープといい、麺といい、餃子のハネといい、日本のラーメンと味が変わらないです。また食べたくなったらふらっと行ってみたいです。ちなみに外人が多いエリアではありませんが、店員はずっと日本語で接客してました。
昨日乗ったタクシーでは、同乗者と日本語使ってましたが、何も言われませんでした。
今日、大学近くのセブンイレブンにも中国の国旗が貼られていました。普段なら昼間の混んでる時間帯に客はガラガラ。商品もグリコとサントリー製品はストックゼロ。何故かキリンはあったので午後の紅茶を買っておきました。一昨日のタクシーに続いて身近に感じた影響その2です。
一方で、昨日も引き続き同級生から心配をするメールが届きました。またトヨタで働く中国人の友人からは以下のようなメールをもらいました。参考までに。
「ほんとに恥ずかしい。このような事件(暴動)だけで中国人全員が望んでることだとは思わないでください。ほとんどの人は今回の暴動に反感を覚えています。それに暴動を起こした人は元犯罪者だという話も聞きました。彼らの行為はただ自分たちの品質を下げたことを暴露してしまうに過ぎません。同時に、世論も彼らを抑えようとしています。もしこのようなことが原因であなたに嫌な思いをさせてしまっていたら、本当に申し訳ないです。」
今の感覚は、確かに状況は悪くなっている感じがします。自分は中国生活も慣れている方なので対応方法も、中国人の友人も多いですが、来たばかりの人は色々と不便を感じてることでしょう。しばらくは自分の見知った場所での生活だけにしておいた方がいいかもしれません。
今の日常生活
報道では性質上大きな事件ばかりを取り上げるので、日常生活はこんな感じという意味で、参考までに昨日あった出来事を。
1.タクシーに乗って降りる直前で運転手から何人か聞かれたので、韓国人だと言うと、「日本人かと思った。日本人ならここで下ろしていた。」と言われました。タクシーの運ちゃんとケンカしてもしょうがないので、今一人で乗る時なんかはこういう対応をした方がいいです。
2.一緒に住んでいる中国人から、「大家から、日本人であることや住んでいる場所は出来るだけ隠した方がいい、と電話がかかってきた。くれぐれも注意してくれ。」とメールが来る。
3.同級生の中国人から「最近問題が多い。争いに巻き込まれてないか?日本語はなるべく喋らない方がいい。今は非常事態だ、いっとき立てばすぐ元に戻る。」と心配するメールが来る。
4.ロシアで知り合った日本留学中の中国人から「政治的な問題で中国国内が荒れているようなので安全には注意してください」とメールが来る。
5.よく飲みに行ってる日系居酒屋の中国人店員から、「18日に向けて気をつけないといけないが特段問題はない。何かあったら我々が出来る限り保護する。」というようなことを言われる。
まぁこんな感じです。知り合いはみんな親切なのですが、知らない人には注意をする必要があります。友達と見知らぬ人への態度の差が大きいあたりも中国らしいですね。こちらに来たばかりの日本人や旅行で来ている方が問題に巻き込まれないことを祈ります。
10月中旬には家族も北京に旅行に来る予定。ちょうど政権交代の党大会の時期なので、それまでに胡錦濤と習近平が色々な調整を終えてつつがなく党大会が終わることを祈ります。
尖閣問題
中国国内でネット世論が盛り上がってます。個人レベルでの不買行為も広まってるようです。
両方に携わったことがある人は国家の外交問題と個人・経済の問題は分けて考えようとする傾向、排他的行為を慎む傾向にありますが、そうでない人も多いのが現実。
こういう時だからこそ個人レベルの交流が大事という声をよく頂きます。ある先輩が言っていた、国際関係は国家の論理、経済の論理、草の根の論理のバランスが必要という言葉と同じ考え方だと思います。
自分も、日本を理解してくれる人には、日本人らしく誠実な態度で対応していきたいと思います。一方で理解する気のない人とは、国家の論理を原因として個人レベルの無意味な争いを引き起こさないよう、不用意な行動は避けたいと思います。
ゼミの内容
今、指導教授の研究室で、中国(上海、北京、深圳(香港含む)、昆明)、日本(東京)、フランス(パリ)の都市計画制度の比較を行っている。中国の制度について知ることができる願ってもないプロジェクトなのだが、日本の都市計画制度についてすら理解できてないことを痛感してしまう(高度利用地区と高度利用型地区計画の使い分け、改正地方自治法後の基本構想の法的位置付け(都市計画への拘束力)など)。
指導教授からは渡辺俊一の比較都市計画序説を勧められ、制度の歴史的経緯や文化的背景が重要なことは分かった。今越沢さんの東京都市計画物語や東京都の東京の都市計画百年などを読み返しているが、地域ごとにも異なっている中国の制度理解のための道はまだまだはるか遠く感じる。
授業とゼミ
昨日から授業開始。
昨日は2コマ出てきましたが、課題がなくて聞くだけでいい授業というのはあまりにも気楽。
去年授業が始まった時は、既に1つ課題に追われていたし、日本の全総の勉強をやり直していたような状況で都市計画についての知識も圧倒的に不足していたが、今年は授業で言っていることの大体の意味は分かるし、今後の研究にとって必要かどうかの判断も出来る。
何より、去年苦しみ続けたSTUDIOがないのが大きい。
授業はそういう感じだが、今日は指導教授のゼミが朝8時から夕方5時まで9時間続いた。自分の発表部分はなかったものの、中国語を9時間ほど聞き続けるのはまだ重たく、ヘトヘトなので、今日は家に帰ってゆっくりしようと思います。
修論を本格的に開始しなければ。
ロシア帰国
ロシアから帰ってきました。ロシア時間で朝1時に出発して中国時間で朝1時10分に着くという奇妙な深夜便でした。ロシアの中でもハバロフスク地方は時間が早く設定されている上にサマータイムがあるから、中国との時差は合計3時間もあり、軽度の時差ボケです。
それにしても5日間朝から夜までつきっきりで面倒を見てくれて、最後も空港のチェックインまで見送ってくれたロシアの大学の友人には心から感謝。お互い、特に自分は拙い英語だったけど、彼らと楽しい時間を過ごせました。
今日起きたら3学期の授業開始。もう単位は取る必要はないのだけど、生活リズムを付けるのと中国語力向上を目指して、修論の合間を縫って出ておこうと思います。